お仏壇の選び方
新たにお仏壇を購入するのにあたって、必要な知識、選び方のポイントをご説明させていただきます。
コンテンツ目次
お仏壇の種類
お仏壇には大まかに分けて3種類の仏壇があります。どのタイプにするのかご家族でよく話し合ってお決めください。
モダン仏壇
伝統的な仏壇と異なり、外見は家具調のデザイン。伝統的な仏壇と違い、全体としてすっきりとした印象。ガラス扉を採用したものや、椅子付きの仏壇もある。天井には照明が付き、LED照明を使用したものもある。ほとんど宗派による違いは無い。近年、仏間がある家が減ったためリビングなどに安置できるモダンな仏壇の需要が年々 増加傾向にある。
唐木仏壇
唐木とは、遣唐使が唐から持ち帰った珍しい材木というのがその名称の由来で、東南アジア産の銘木(紫檀・黒檀・鉄刀木(たがやさん)などを指します。その唐木を使用して作った仏壇が唐木仏壇と呼ばれます。東南アジア産の銘木のほか、日本の銘木(欅・桑・屋久杉・槐など)も用いられます。低価格品として、木目を転写印刷したものも有ります。
金仏壇
白木に漆を塗り、金箔や金粉を施すことからこの名が付く。蒔絵、彫刻、錺金具などの日本古来の伝統工芸の技法が集約されており、技巧による豪華さが特徴。また「塗仏壇」ともいう。金仏壇の内部は、各宗派の本山寺院の本堂(内陣)を模している。そのため、宗派により造作が異なる。特に浄土真宗では、金仏壇が推奨される。
お仏壇の様式
お仏壇の設置する場所などに合わせて大まかに4タイプの様式が有ります。
上置き仏壇
高さ40~90cmくらい整理タンスやサイドボードの上、などに置くコンパクトタイプの仏壇特に都心部や都市部で人気が高いお仏壇です。リビングの家具の上に置けるのでスペースが限られたリビングに安置するのに仏壇のために場所を確保する必要が無いのでリビングなどに安置できる年々需要が増えている仏壇です。
地袋付仏間用仏壇
地袋(仏壇収納スペース)が有る仏間用のお仏壇。大きさは床に置く仏壇よりコンパクトで、上置き仏壇よりも大きいサイズになっている。高さは100~130cm前後のものが適当です。
床置き仏壇
高さが100cm~180cmくらいのもので、床や畳に直に置くタイプ台座部分が収納スペースになっており、経机やスツール(椅子)をしまうことができるタイプも有る上置き仏壇より存在感が有り、見栄えがする。
壁掛け仏壇
壁に直接取り付ける事ができるコンパクトで場所を取らない仏壇。リビングでも違和感のないおしゃれでモダンなデザインの仏壇が多い。通常壁に取り付けるのに工事が必要だが、工事無用で簡単に一般の人が取り付けることができるタイプも販売している。
お仏壇選びのポイント
ほとんどの方がお仏壇を購入されるのは初めてだと思います。何を基準にお仏壇を選べばよいのか検討がつかない方の為にお仏壇選びのポイントをまとめました。
1.安置場所の寸法を適切に測る
お仏壇を安置するスペースをまず測る必要があります。仏壇は扉を通常開けておくものですので、扉を開けた時の幅寸法で設置スペースを確保しなければなりません。扉は真横に、最大に開く必要は無く、40~50度位の角度まで開ければ問題ありません。その場合、おおよその数値ですが、二つ折れの両開き扉の仏壇の場合、おおよそ(本体幅×1.4)の幅を確保しておけば問題なく安置できます。
2.安置する場所の条件により適切なタイプの仏壇を選ぶ
お仏壇を床に直接置くなら床置き仏壇を、家具や仏壇台の上に置くなら上置き仏壇を設置条件に合わせて仏壇を選びます。リビングなどのお部屋で、仏壇を置く場所を確保できない場合は壁掛け仏壇がオススメです。
3.お参りの姿勢に合わせて仏壇を選ぶ
お仏壇に向かってお参りする時にはご本尊を見下ろさず少し上に見上げるくらいの高さになるようにします。正座してお祀りする場合には高さ100~120cm程度の仏壇が適当です。
正座してお祀りするの適した仙台型仏壇
立って拝むときは、ご本尊が胸よりも少し上くらいの位置になるように安置します。
正座するのが大変なお年寄りには椅子やスツールを内部に収納できる椅子付き仏壇がオススメです。
下台に椅子を収納できる仏壇
4.リビング(お部屋)の雰囲気、色目、テイストにマッチした仏壇を選ぶ
リビングなどの洋間に家具調仏壇(モダン仏壇)を置く場合は、お部屋の家具のデザインや色目にマッチするデザインのものをコーディネイトするとお部屋が一体感有る、おしゃれな空間になります。
ナチュラルモダン系のお部屋とのコーディネイト例
シックモダンなお部屋とのコーディネイト例
5.ご予算を決めてから選ぶ
お葬式から仏壇以外にもいろいろな出費があります。トータルでいくらかかるかをしっかり計算してからお葬式からお仏壇以外にもいろいろな出費があります。お仏壇の予算を決めましょう。あまり安物の海外製のお仏壇を買ってしまうと、長く使えず買い換える、必要が出ることも有るので、しっかりとした品質のお仏壇をお選びいただくと次の代まで使え、かえって経済的な場合もあります。
6.リビング(お部屋)の雰囲気、色目、テイストにマッチした仏壇を選ぶ
ウォールナット材、タモ材、ポプラ材、ナラ材・・様々な素材のお仏壇があります。お部屋に置いている家具の素材と同じ素材のお仏壇を置くとお部屋の雰囲気にコーディネイトするとお部屋が一体感有る、おしゃれな空間になります。
- タモ
- ウォールナット
- ナラ
- マザクラ
- くるみ
- メープル
7.機能にこだわってお仏壇を選ぶ
デザイン、大きさだけではなく、いろいろな機能を持つお仏壇があります。目的に合わせて必要な機能が有る物をえらぶのもポイントです。
骨壷収納可能な仏壇
床置き仏壇の中には下台内に骨壷を収納できるように工夫されているタイプもあります。下台の棚は取り外し可能な物がほとんどですので大きな骨壷でも収納できる物が多いのですが、念の為に骨壷のサイズとお仏壇の収納内寸をご確認ください。
下台内部に骨壷の収納スペースが内蔵されている仏壇。
LEDダウンライト付き仏壇
ご本尊を照らすダウンライトも近年は耐久性に優れ、省電力なLEDライトを使う仏壇が増えてきています。ダウンライトの電球の種類も確認ポイントです。
LEDダウンライトがご本尊を効果的に照らしてくれます。
椅子・スツール・経机収納型仏壇
下台の内部に収納できる椅子・スツールや経机付きのお仏壇もございます。足が不自由なお年寄りなどには椅子付き仏壇がオススメです。また、お盆の時のお供えを置くのに便利な経机がついているものも便利です。中には下台内部にスライド収納式の経机を備えたお仏壇も有ります。
下台内部に折りたたみ式のスツールと経机が内蔵できるお仏壇。
引き出し付き仏壇
下台が引き出しになっている仏壇も有ります。日々お参りに使う線香や仏具、その他のものをしまっておける。収納力抜群のお仏壇です。
下台に2段の引き出しが付いているお仏壇。